アドラゴス 川越工場に大型投資

1月 19, 2024

アドラゴスの川越工場(日本)に関する計画と成長予測についての記事です。日本経済新聞での報道の通り、当社は日本の医薬品製造受託産業に対して大型投資を行う予定です。続きは下記よりお読みいただけます。
アドラゴス 川越工場に大型投資
ミュンヘン(ドイツ)に本社を構えるCDMOのアドラゴスファーマは、日本の医薬品製造受託産業に対する大型投資を計画しています。2028年までに埼玉県川越市の工場に25億円を投じ、年間約30億錠を生産できるようにする予定です。
アドラゴスファーマは2020年設立で、フランス、ドイツ、ギリシャ、日本、ノルウェーにまたがる堅牢なネットワークを構築しています。2023年3月に、フランスの製薬会社サノフィから川越工場を買収しました。低分子医薬品に特化した同工場は、日本のCDMOの中で最大級のキャパシティを誇ります。外資系CDMOの進出により、国内の製薬業界拡大に弾みがつくことが期待されます。
買収前の川越工場は、サノフィの工場として経口薬や注射剤製品の製造を原薬から包装まで行っていました。しかし2020年以降は外観検査や経口薬、注射剤の包装に切り替え、2020年~2023年の間は原薬からの固形剤製造は行われていませんでした。
アドラゴスは必要な空調を整備したうえで造粒、打錠およびコーティング設備を再稼働し、原薬からの錠剤の生産を再開する予定です。 新規設備の導入で生産能力を引き上げ、2028年までに年間約30億錠の生産を目指しています。同社によれば、錠剤の生産拠点としては国内有数の規模になるということです。
投資を決めた背景には、旺盛な医薬品生産の受託需要があります。細胞や遺伝子を活用した「バイオ医薬品」の普及で新薬開発の難易度が増すなか、製薬会社は研究開発から製造までを1社単独で手掛けることが難しくなっており、受託需要の高まりにつながっているのです。国内では毎年の薬価引き下げで採算が悪化しており、自社で賄えない機能を外部委託する需要が増えています。
アドラゴスは「とりわけジェネリック医薬品の供給不足により、こうした医薬品の生産にCDMOを活用したいという問い合わせが増えている」と説明しています。
グローバルインフォメーションによれば、日本の医薬品開発製造受託機関(CDMO)市場は2023年から2030年まで年平均で5.9%成長し、市場価値は2030年までに195億ドル(約2.8兆円)に増える見通しです。2021年時点で306億ドル(米グランドビューリサーチ調べ)に達している米国に続き、2番目の規模を誇る製薬市場となります。
 CEOのアンドレアス・ラーベは「日本のCDMO市場は海外に比べて未発達で、成長の余地が大きい」と強調します。同社は日本での事業拡大に向けて、さらなる工場や施設の買収を検討していく方針です。

参考資料:: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC250H50V21C23A2000000/

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